街中の小規模なクリニックとして開院しているケースが多い美容皮膚科は、肌トラブルや一重まぶた、アンチエイジングなど、美容に関する悩みを抱える女性を診療の対象としています。こうしたクリニックで看護師として働く場合は、内科や外科などの診療科目と比べると、採血や点滴といった処置を担当する機会は大幅に減ります。しかしその一方で、美容に関する様々な悩みを抱える方のカウンセリング業務は増えるでしょう。そのため、コミュニケーション能力や接遇マナーが求められます。また、脂肪吸引やヒアルロン酸注射など、皮膚に関する専門知識も必要になるので、美容皮膚科で働いた経験がない看護師は、採用後の研修に力を入れているクリニックを勤務先に選ぶことが大切です。
ちなみに、クリニックによっては、カウンセリングだけでなく医師の指示に従って看護師が検査や施術のサポートを担当することもあるようです。したがって、スムーズに業務をこなすためには、医師や先輩看護師による指導やフォローの有無は、キャリアアップの大きな鍵になります。
また、美容皮膚科の看護師が担当する業務の内容や役割は、それぞれのクリニックの院長の考え方や来院者が希望するメニューによって大きく異なるため、気になるクリニックを見つけたときには、面接を受ける前に院内見学をさせてもらえないか交渉してみましょう。事前に自分の目で、現場の雰囲気やそこで働く看護師の働きぶりを確認できれば、入職後のミスマッチをなくすことができるかもしれません。